「みんなにとっての”お母さん”になりたい」Piecehouse代表/波多野唯さん

保育ルームPiecehouseについて✍~2022年4月、桜坂駅からほど近くにオープンした一時託児所。こどもはママやパパがいきいきしてこそのびのび育つ、という代表の思いのもと「親子の居場所」となることを目指し、託児所事業に加え各種お母さん、お父さん向けのセミナーやイベントの開催も行っている。

記念すべき第一回目のインタビューは、筆者が個人的に仲良くさせていただいていたpiecehouse代表の波多野唯さんから。

偶然にも同じ高校の出身であることがわかり、共通の話題で大盛り上がりしたところから始まりました(笑)

子どもとかかわろうと思ったきっかけ

木下

すごい緊張してるんですけど(笑)

唯さん

(笑)

木下

まず、子どもに関わろうと思ったきっかけを教えてください!🥺

唯さん

高校生の時の進路選択まで遡るんですが(笑)

唯さん

私もともと心理学に興味があったんですけど、高3の時の担任が「心理学は統計だよ」と😅

木下

(私も同じ道通ったなあ・・・笑)

唯さん

統計をしたいわけではないし、直接人と関わる方がいいなと思ったので

社会福祉の大学に進むことにしました。

木下

ほうほう。

唯さん

でも社会福祉って広いじゃないですか。障がい者、高齢者から子どもまで。

その中でいろいろ実習とかも行って、自分が一番楽しかったのが「子ども」(分野)。

唯さん

アルバイトをしていたのが、障害のある方たちの生活支援と放課後等デイサービス※1があるところで。

その中でもやっぱり放課後等デイサービスの方が楽しかったから、私にはこの分野が向いているんだろうなあって🤔

唯さん

こっちの関わり方で子どもの反応も全く違うし、本当はできるのに大人の関わり方でできなかったりとかってあって。

だからこそ自分自身は子どもの可能性を延ばせる人になりたいと思ったんです😊

唯さん

あと、自閉症がある子供へのボランティア活動もする中で

どうしても「自閉症の子ども」というネガティブなレッテルを貼られがちだけど、

その子にも得意なことがあって、それを伸ばすのが親だったり関わる大人の役割だと思って。

木下

(なんてあったかい人・・・)

閑静な住宅地にあります
趣のある一軒家

団体設立までのストーリー

木下

大学卒業されて、ある日突然「Piecehouse立ち上げよう!」と思われたわけではないと思うんですけど(笑)

唯さん

(笑)

木下

立ち上げに至った経緯が気になります💭

唯さん

もともと社会福祉協議会※2に就職して働いていて、その中でいろんな方と関わったりしてたけど、本当に役に立ってるって思えなかったんですよね(笑)

唯さん

あくまで相談窓口として他機関とつなぐのが仕事だから、直接役に立ててるかというと…

その人の生活を変えられるまで深く継続的に関われるわけではなかったんです😅

木下

んー、たしかに。

唯さん

それで次のキャリアを考えた時、やっぱり大好きな子ども分野で転職をしたいと思ったんですね。

唯さん

ちょうどその時期ってコロナで、たとえば公民館での親子向けイベントだったり、そういう交流の場がほんとになくなっちゃってて。

唯さん

社協※3に来られるお母さんたちからも、子どもと親が一緒に行ける居場所がないという相談もよく受けていたこともあったので、自分に何かできることはないかなと考えて、親子向けのイベントを開催することにしました!🥰

木下

すごい行動力ですよね…😳

唯さん

ちょうど祖母の家も空き家になったというのもあって(笑)

前職をしながらではあったので月に一度のペースだったんですけど、お母さんたちからすごく喜んでもらえたんです

よ。「今、こういう場所ないから助かる」って🤭

唯さん

子育てにご時世って関係ないじゃないですか。

唯さん

コロナだから子どもの育ちはどうでもいいのかといったらそうじゃないし、お母さんたちも子どもたちのことでどうしたらいいのか悩みながらも、相談できる場所がない。

コロナで活動がなくなることで子どもたちが影響を受けるって変な話ですよね。

木下

本当にそうですよね…😢

唯さん

だったら、自分も小さい活動ではあるけど何か出来たらなって。

木下

こうしてPiecehouseの歴史がはじまったわけですね!💡

お母さんがホッと一息つけるスペースも

課題感

木下

お母さんの声を受けて立ち上がった団体だと思うんですが、団体として取り組んでいきたい課題を教えてください!

唯さん

「ママやパパ自身がいきいきできる環境や時間を作る」ことですね。

唯さん

私自身の幼少期を思い返してみても、母は仕事で疲れて帰ってきて家ではイライラしているのが当たり前でした。

学校での悩みとか、お母さんに話したいことがあっても、そんな状態の母にはなかなか話せなくて。

子どもって、そういうお母さんの余裕のなさや苛立ちをすごく敏感に感じ取ると思うんです。

唯さん

逆に、お母さんがいきいきしてると子どもものびのびと健やかに育つと思ってるんですよね。

だからこそ、お母さんたちに余裕を持ってほしい。

少しでも子育ての負担を減らすことで、お母さんたちにいきいき過ごしてほしいと思ってます。

唯さん

子供のことを一番知ってるのって、結局お母さんなんですよ。

いくら保育士がかかわったところでお母さんには勝てません。

唯さん

お母さんがどういうかかわりをするかによって、その子の可能性も変わってくると思うんです。

そういう意味でお母さんの支援が一番大事なんじゃないかと感じています。

唯さん

お母さんが気軽に相談できる居場所何かあった時に話を聞いてあげられる場所にしたいですね。

それが結局、子どもたちのためになると思うので。

木下

お母さんがしんどそうにしていると、子どもも顔色伺っちゃってのびのびできない…。

木下

その抑圧状態が続いた挙句、子ども側もうつ状態になったり、所謂反社会的な行動につながったりすると思うんですけど、

そうなってからの対処ではなく、そもそもそうならないように芽を摘んでいくというのは素晴らしい取り組みですよね。感動しました🥺

唯さん

あと、うちを利用してくださってるのって、育休中だったり、最近職場復帰された方だったり、

あとは単身赴任でひとりで子育てされてる方だとか、悩みを抱えこんじゃってるお母さんが多いんですね・・・💭

唯さん

そういった方々はまだ利用してくれてるからいいんですけど、もっといると思うんですよ。

ひとりで抱えてるお母さんって。

「こういう場所があって良かった」って言ってくれるお母さんがいるから、きっとそんなお母さんは他にもいるはず。

そんなお母さんたちにうちを知ってほしいですね。一人で抱え込まないで欲しい。

唯さん

お母さんが自分で解決できるならいいんですけどね。

ストレスがたまりにたまって、どうしようもなくなってからだと子どもに影響が出るから・・・そうなる前に頼ってほしいです😔

頼れる場所がその人にもあったらいいな、と思います。

唯さん

お母さんも話すところがなかったりするんですよね。

職場の悩みは職場では話せないですし、家族のことはどこに吐き出すか…友達とかいればそこになると思うけど、根本的な解決にはならない

そういう時に頼ってもらえる存在になりたいですね。

木下

お母さんの余裕が子どもの安心に、そして健やかな成長につながる・・・

木下

いやあ、ほんとに・・・ひとりでも多くのお母さんに、少しでも早く届いて欲しいですね😢

木下

ここまでお話してもらった課題に対するアプローチとして、現在託児所事業を行ってらっしゃると思うんですが、

今後こんな事業をしていきたい!という計画とかってあったりしますか?👀💭

唯さんと利用者様

今後考えている事業

唯さん

そうですね…イベントの延長線上になるんですけど、ママさん向けの講座をもっとしていきたいですね。

知り合いでそういう講座をしてる人もいるから、そういう人たちと組みながらやっていきたいなあとか😊

唯さん

あ、あとは、小・中学生向けの学習支援をしたいです!

唯さん

学童期、青年期って子供が一番悩む時期だと思うんですよ。

未就学のうちは親とのかかわりがメインになるので、比較的自分自身を承認してもらいやすいのかなと思うんです。

唯さん

でもその親とも距離ができ、人とのかかわりの幅が広がり始めると、誰かに絶対的な信頼感を持つのが難しくなってくると思うんです。

たとえば人見知りの子、あるいはいじめを受けた子だとか、子どもによっては殻に閉じこもってしまうこともあると思うんですよね。

唯さん

そんな子たちの「今日学校でこういうことがあったんだ」っていう声に耳を傾け、背中を押してあげられる人になりたいですし、

子どもにとって長く通える「居場所」を作っていきたいです🌞

木下

なるほど!実は私も、学習支援を切り口とした居場所事業には前から興味があって・・・やってみたかったんですよ!(笑)

木下

一方で、たくさんの塾がある中であえてそこ(「学習支援」の居場所)を選んでもらうためにはどんな仕掛けが必要だろうかと頭を悩ませていて・・・。

木下

唯さんのモデルだとお母さんとも幼少期からつながりがあるから「行っておいで」って言ってもらいやすそうですよね!✨

しかも、お母さんと子ども両方に関わり続けられるし最高じゃないですか!🥺

唯さん

やっぱ、長く見ていきたいから(笑)

小学生になった時もずっと利用して欲しいし、その子が大きくなったらゆくゆくはボランティア来てもらって(笑)

木下

唯さんが子どもたちのお母さんのことをよく知ってるから、その子に家での悩みが出てきたとしても

子どもにとってすごくいい理解者になれそう!

楽しくお絵描き

木下

それにお母さんにとっても、唯さんみたいに長く関わってくれる存在って貴重だと思うんですよね😭

木下

保育園のときは送迎のタイミングとか、先生と接する機会が多いから

子育ての相談とかできていたとしても、

小学校に入ったら先生と関わる機会もそんなになくなりますし。中、高とあがると尚更、

お母さんと外部との関係って希薄になってくるじゃないですか🤦‍♀️

木下

でもお母さんも、特に初めての子育てだと不安は尽きないわけですよね。

小学校に入ったら「うまくやっていけるのかな」「うちの子ほかの子と比べて大丈夫なのかな」「学校行きたくないって言ってるけど大丈夫かな・・・」とか。

子どもと同じように、お母さんにとっても初めてだらけなんですよね。ものすっごく不安だと思うんです😖

木下

かといって、保育園卒園後も保育園がお母さんのケアをしてくれるわけではなく、

卒園したらそこでおしまいになっちゃうわけで・・・😥

木下

だけど唯さんのモデルだとずっとかかわっていけるからお母さんたちもずっと孤独にならずに済みますよね🥺

お母さんの声

Piecehouseの目指す世界

木下

唯さんがPiecehouseの活動を通して目指していきたい世界ってどんな世界ですか?🌎

唯さん

みんなが認めあえる世界を作っていきたい。

自分の可能性を信じられるし、それでもって他人の可能性も信じられる子ども(大人)になってほしいなと思ってるんですけど、

それってその子たちの土台がないとなかなか難しいと思うので、その土台作りをしたいです。

唯さん

過去の話になるんですけど、働きながら「今までのやり方があるから」という空気感を感じることがあって。

でも私は、そのままでいいのかな、って思う部分がたくさんあったから発言だったり提案をしたりしてたんですけど、

それを全否定されたときに、なんか私って要らないのかなって当時の私はそう思っちゃって。

今では「合ってないだけ」って思えるんですけどね。新しいことに挑戦するのが億劫だったというか。

唯さん

そうそう、思い出した!

同じように否定された経験中高生の時にもあって自分の意見が言いにくくなっちゃったんですよね。

でも、関わる人によってはそれめっちゃいいね!」って肯定してくれる人もいて、段々自分の意見が言えるようになった。

唯さん

その人にはその人の考え方があるから否定することないよね、って思うからこそ、子どもたちにもいろんな人を受け入れるような考え方を持ってほしいなと思って。

木下

んー、なるほど。

木下

つまり、理想の状態としては

お母さんにゆとりがある→子どもが気軽に話せる→子どももゆとりを持てる→子どももいろんな人にやさしくなれる

こんな感じですかね😳

唯さん

うんうん、そうですね~!

木下

(もっと唯さんみたいな人や組織が増えてあったかい社会になったらいいな・・・)

イベント情報

木下

最後に、直近行われるイベントとかあれば、是非どんなものがあるか教えてください!🥺

唯さん

それこそ今度、お母さんの人生設計をする会を初開催します!

木下

ええなにそれ!面白そう!行きたい😂

唯さん

ぜひ来てください(笑)

ママ向けキャリアプランニングのイベントも!
木下

具体的にどんなことするんですか?

唯さん

そうですね、家族の計画を立ててもらおうと思ってて。

例えば、子どもの小学校入学をはじめ、色々と大きなライフイベントはあると思うんですけど

それだけじゃないですよね🙂

唯さん

旅行だったらいつ行けるのか、とか。そんなことも先が見えたら計画が立てられたりするんですけど、

目の前のことに精いっぱいで、なかなかそういう計画を立てることができないお母さんも多いんですよ。

唯さん

お母さんにはやりたいことをやってほしい。

「子育てがあるから自分がやりたいことは我慢しなきゃいけない」と思ってるお母さんって多いと思うんですけど、

子どもを言い訳にして欲しくないんです。

唯さん

子どものせいで、あれもこれもできなかった・・・って言ってたらもう、不満しか生まれなくなるじゃないですか。

なんのために子供を産んだのかって話ですよね(笑)

お母さんも、幸せな家庭を築きたくて子育ても仕事も頑張ってるはずなのに、不満ばっかり溜まっていったら意味がないと思うんです。

唯さん

だから、この会では、ライフプラン立てることで

「この時期にこれがしたい!」の明確化と、そのために今何をしたらいいのかを一緒に考えようと思っています🥰

実際にお邪魔させていただきました(笑)

↓今後のイベント情報はこちらから要チェック!!!↓

福岡 一時預かり保育ルーム|キラキラ輝く親子の居場所(@hoiku_piecehouse) • Instagram写真と動画

※1「放課後等デイサービス」・・・放課後等デイサービスは、小学校1年生から高校3年生(6歳から18歳 特例で20歳まで)の障がいを持ったお子様や発達に特性を持っているお子様が利用できる福祉サービス施設です。

放課後等デイサービスとは?│放課後等デイサービスナビ (ho-navi.com)より引用

※2「社会福祉協議会」・・・社会福祉協議会は、民間の社会福祉活動を推進することを目的とした組織です。全国・各都道府県・各市町村で組織されており、地域に暮らす皆様のほか、民生委員・児童委員、社会福祉法人・福祉施設等の社会福祉関係者、保健・医療・教育など関係機関の参加・協力のもと、地域の人々が住み慣れたまちで安心して生活するため、様々な活動を行っています。

千葉県ホームページより引用。https://www.pref.chiba.lg.jp/kenshidou/faq/023.html

※3「社協」・・・社会福祉協議会の略、通称。

(編集後記)

唯さんとのお話の中で、子どもの健やかな成長にかける想いの熱さに心動かされました。

実際、子どもの問題は本人へのアプローチのみならず、保護者へのアプローチと両輪で作用してはじめて解決されるものだと思っております。

後者から子どもをサポートしている唯さんの活動を、心から応援したいと思います。

育児で悩んでおられるお母さん、話を聞いて欲しいお母さん、ぜひぜひ、Piecehouseへ一度足を運んでみてはいかがでしょうか。

とってもあたたかく、素敵な団体さんです。↓↓

保育 | Peace house、ピースハウス、託児所、福岡市、保育 (hoiku-piecehouse.com)

この記事を書いた人

木下瑞貴

NPO法人スマイリーフラワーズ教育事業部スタッフ。
学生時代より「子どものサードプレイス作り」をテーマとして活動。子どもを支えるだけでなく社会も同時に変革させていきたい、子どもの問題に関心を持ってくださる人を増やしたいという思いのもと、発信活動にも力を入れております。本ページでは、子どもに関係する団体についてストーリーを掲載することで、社会の皆様に子どもの問題や活動団体をもっと身近に感じていただくことを目的としております。